世界的カンファレンスに米焼酎が初参戦!「TEDxYouth@Kumamoto2022」に球磨焼酎サークルToricoと乗り込んで、熊本の酒文化を振る舞ってきた
昨年末、2022年のnoteをこんな記事で締めくくりました。
年末のご挨拶と称してnoteに出演いただいた個人や団体に白岳しろを配りながら感謝を伝え、その反響を聞いていくという記事です。
そして、その時なんとも素晴らしい表情でしろを受け取ってくれたのが、熊本大学の球磨焼酎サークル Torico(トリコ)のみなさん。
note取材後も大学生という若い視点で球磨焼酎を盛り上げ続けているToricoさん。色々な面白い話を聞いて帰り支度をしていたところ、ちょっぴりシリアスな表情をした渉外の東さんからこんな話を切り出されました。
東/あの…今日は一つお願いがありまして…。もしよろしければ、Toricoと一緒にTEDx(テデックス)に出展していただけませんか?
すぐさま言葉を継いでくれたのが、部長の諏訪原さん
諏訪原/私の知り合いが世界的なカンファレンス“TED”から派生したTEDxYouth@Kumamotoの責任者をしていて、熊本の文化である球磨焼酎をぜひアフターパーティで振る舞ってほしいと打診されているんです。
諏訪原/サークルメンバーで話し合ったんですけど、イベントには県外からのゲストも多く参加されるらしいので、自分たちだけでなく白岳さんと協力して球磨焼酎を猛烈PR出来ないかという流れになりまして。
な、なるほど。
突然の申し出に一瞬困惑したものの、球磨焼酎を500年以上継承してきた蔵元として若い世代からの真剣で心躍る提案には応えたいと思い、即快諾。
こうして結成3年目の大学生サークルと創業123年目の当社が初のタッグを組んで、球磨焼酎の魅力をPRしていくことになりました!
ただ、TEDやイベントについてはわからないことだらけ。
イベントは全て熊本の学生が運営しているらしいとのことなので、まずはその学生たちに話を聞いてみることにしました。
「TEDxYouth@Kumamoto2022」とは
今回訪ねたのがTEDxYouth@Kumamoto2022の創設者でオーガナイザー(運営責任者)を務める元山 皐月さんと当日の運営やパーティを担当する高千穂 希乃さん。お二人とも、熊本県内の大学生です。
--元山さん、よろしくお願いします!まずは、TEDについて教えていただけますか
元山/こちらこそ、よろしくお願いいたします。イベント当日、美味しい球磨焼酎をゲストに振る舞えることが今から楽しみです!
TEDはニューヨークに本部を置く団体で、カンファレンスでは様々なバックグラウンドをもつスピーカーたちが価値のあるアイデアを広めることを目的にプレゼンテーションしていくんです。
元山/そして、そのTEDから正式にライセンスを取得して地域ごとに運営しているのが「TEDx(テデックス)」です。
私は2021年に開催されたTEDxKumamotoのスタッフをしていた縁もあって、このたび若年層版のTEDxYouth@Kumamoto2022の立ち上げから運営責任者まで担当させていただけることになりました。
--なんか、めっちゃ大変そうですね
高千穂/はい、それはもう大変です(笑)。
私は大学の先輩に誘っていただいて参加しているんですけど、イベント会場・スポンサー様・スピーカーさんたちとの調整から交渉まで、学生時代を通じて経験したことのない仕事ばかりで本当にパンクしそうでした。
TEDxは各地域の特色を出せるのが特徴なんですけど、私たち熊本のチームは大学生や高校生といった学生メンバーを中心に若さや勢いを推していこうとしていて、一つひとつ勉強しながら運営させていただいてます。
元山/確かに、慣れないことの連続で毎日てんやわんやですね(笑)。
でも、こうした修羅場経験もイベントの狙いの一つでもあるんです。
今回、私たちがカンファレンステーマとして掲げている言葉が「Variation」です。一般的には多様性とか種類といった意味で使われますが、遺伝子学の世界では「変異」という意味をもっています。
元山/スピーカー、スタッフ、スポンサー、そして観客のみなさま。
TEDxYouth@Kumamoto2022に携わるすべての方々に、それまでとは全く違う自分に出逢う経験、すなわち「変異」を遂げてほしいという想いを込めてこのテーマを選びました。
それまでの延長線上にある変化ではなく、過去の文脈を飛び越えた所に生まれる変異。私たち学生スタッフにとってはハードな仕事も多いですが、自分も含めてこの経験を通じて新たな自分と巡り逢ってほしいですね。
元山/球磨焼酎を振る舞ってみたいと思ったのも、Variationの一つです。
個人的に一度飲んでいただければ球磨焼酎の美味しさは絶対に伝わると信じているので、初めて飲む方々はもちろん、新しいお客様と出逢う白岳さんにも素晴らしい変異を遂げてもらえれば嬉しいですね。
高千穂/イベントに向けてスピーカーもスタッフも気合十分ですので、当日はよろしくお願いいたします!
想いぶつかる、プレゼンテーションの宴
2022年12月11日。ついに、TEDxYouth@Kumamoto2022が開幕!スクリーンにはカンファレンステーマ「Variation」の文字が煌々と輝きます。
まずは、オーガナイザーの元山さんが登壇してイベントがスタート。
大学生離れした代表挨拶で、会場の空気を作りあげていきます。
元山さんのスピーチが終わると、今度は司会を務める現役高校生コンビが勢いよく登場!
TEDxYouth@Kumamoto2022の特徴である若々しさや勢いを全面に出しながら、会場を少しずつTEDxの世界へと導いてくれました。
イベントの説明が一通り終わり、さっそく一人目のスピーカー東濱 孝明さんが登壇。
「未来の子供たちのために綺麗な海を残したい」という想いから設立した株式会社SUSTAINABLE JAPANで、海洋ごみと闘う日常を熱を込めて語る東濱さん。
情熱あふれるプレゼンテーションで、見事にイベントの口火を切っていきます。
続いて登場した二人目のスピーカーは、前田 龍成さんです。
熊本大学の大学院に所属する傍ら、科学実験室「シコウサクゴLAB」という教室を学生向けに開講する前田さん。
「失敗を恐れず、好奇心を探究し学びを残す場を作りたい」という想いを携えて、挑戦する楽しさを感情豊かに語ってくれました。
スピーカーが二人登壇したところで、イベントはブレイクタイムへ。
この間も会場では、熊本名物を気軽に楽しめる軽食コーナーや
Variation(変異)を起こすためのアイデアを、みんなで楽しみながら考えられるワークショップが開催されていました。
参加者全員が主体者となって、社会を変えるアイデアを練り上げます。
つかの間の休憩時間が終わると、カンファレンス再開。
後半戦一人目のスピーカーは、御年82歳のバイオリニスト サン村田さん。
50歳から始めたジャズバイオリンの演奏からスタートし、世界的ミュージシャンとの共演やジャズフェスで鳴らした腕を華麗に披露。
音楽に掛けた半生やその過程で考えてきた自らの哲学を、惜しみなく会場に伝えてくれたサン村田さん。会場は自然と畏敬の念に包まれます。
そして、いよいよイベントも佳境。最後のスピーカーが登壇します…
自らを世界一明るい視覚障がい者と誇る、成澤 俊輔さんの登場です。
経営コンサルタント兼アーティストとして、国内外60以上の会社やプロジェクトと共にビジネスの世界で飛躍し続ける成澤さん。
徐々に視力を失う難病・網膜色素変性症になった日から、いまの自分に至るまで。乗り越えた苦難やその裏にあった葛藤を高らかに発信し、観客たちに対して人生に立ち向かう勇気を与えてくれました。
こうして、4人のスピーカーが裸のままの想いをぶつけたTEDxYouth@Kumamoto2022カンファレンスが見事に閉幕。
この日会場内に溢れかえった参加者全員の熱気を受け止めて、私たちが勝負する舞台・アフターパーティーの会場へと向かいます。
球磨焼酎の底力を魅せる3つの秘策
溢れんばかりの熱狂を残してその幕を閉じた、カンファレンス。
私たちも漫然と本格米焼酎を提供するだけでは与えてもらった感動を返すことは出来ないと考え、今回3つの秘策を用意しました。
秘策① 白岳KAORUレモンサワー&ハイボール
アフターパーティーの参加者はほとんどが20代から30代の若年層、また女性のお客様も多く参加されるという情報も入手済みです。
若い人たちがもつ焼酎へのイメージをいい意味で破っていくためにも、炭酸弾ける白岳KAORUハイボール&レモンサワー(甘口&辛口)をご用意。飲み慣れたドリンクから入って、米焼酎の世界を知ってもらう作戦です!
秘策② 「人吉球磨カクテル」
2つ目の秘策が、人吉球磨カクテルです。
せっかくの機会なので、球磨焼酎だけでなく人吉球磨の魅力を楽しんでほしいと思い、白岳しろと白岳KAORUを使った2種類のカクテルをToricoのみなさんが独自で開発。
この2つのカクテルには、以前noteでも紹介した人吉球磨の原料にこだわった加工品を販売する地域ブランド「球磨川アーティザンズ」のシロップを使っているんです。
球磨焼酎だけでなく、人吉球磨の風土や土地の食材を丸ごと味わってもらいたい。
そんな想いを叶えるための美味しい秘策として、この人吉球磨カクテルを用意しました。
秘策③ 「SNS映えスポット」
最後の秘策は、焼酎を飲むだけでなく撮って楽しむ「SNS映えスポット」。
この白岳しろとToricoのロゴマークが一緒になったオリジナルフレームも若い感性をもつTorico発の提案で、なんと手作り!
お酒を飲みながら写真を撮って、SNSにあげてもらうための作戦です。
より映えて貰うために、このビックな白岳KAORUモデルをご用意。ほろ酔いで写真を取っていただく瞬間を狙っていきます!
いざ、乾杯!
PM18:30。元山さんの盛大な乾杯で、アフターパーティーがスタート。
ここから休む暇なく、全員でお酒を提供し続けていきます。
作って…
作って…
作って…
お渡し!
初めは普段飲み慣れない米焼酎を珍しそうに見られていましたが、パーティーが進むにつれおかわりのペースが上がっていきます…。
その上で、用意した3つの秘策も見事炸裂!
白岳KAORUの香りに驚いていただき…
KAORUレモンサワーにはこの表情…
人吉球磨カクテルにも、多くの方に関心を寄せていただきました!
そして、なんと言っても一番盛り上がっていたのが「SNS映えスポット」
SNS映えアイテムを多くの人が手に取り、楽しいイベントの思い出を残していました。
パーティー後半には、当社から私と…
Toricoの諏訪原さんがパートナーとして挨拶
閉会の挨拶では元山さんが白岳KAORUを持って、この日のカンファレンスやこれまでの軌跡を素晴らしい言葉で締めていきました。
今回は全く予想していなかった大学生たちからの出動要請でしたが、九州以外から来た多くのゲストに球磨焼酎を飲んでいただき、その底力をその場で楽しんでいただくことが出来た素晴らしいイベントとなりました!
また機会があれば、積極的に若い世代とタッグを組んで球磨焼酎の魅力を発信していきたいと思います。
初めて球磨焼酎を飲む人と新しい飲み手に自分たちのお酒を提供できた私たち。そのコミュニケーションの中に、はっきりと変異の兆しを感じることができました。
TEDxYouth@Kumamoto2022のスピーカー、スタッフ、スポンサーのみなさま。球磨焼酎を満喫いただき、ありがとうございました!
また、どこかでお会い出来ることを楽しみにしています!