【はたらく、はくたけ#1】商品加工のプロフェッショナル 徳富冴希が語る「やりがい」と「熱帯魚」の話
今回からスタートするのは白岳で働くプロフェッショナルの矜持に迫る社員インタビュー企画「はたらく、はくたけ」。
第1回は白岳商品の「顔」とも言えるパッケージングを担当する若きリーダー徳富 冴希(とくどみ さき)さんにお話をうかがいました。
白岳の「顔」をつくる仕事
-本日はよろしくお願いします!さっそくですが、徳富さんが所属する部署や担当業務について教えてください
徳富/こちらこそよろしくお願いします。インタビューって初めてなんですけど、結構緊張しますね。私が所属している製造3課は、完成した焼酎をパックや瓶に詰める「ボトリング」とギフトや海外向けなどの特殊商品を加工をする「パッケージング」が主な業務で、私は去年から主にパッケージング(商品加工)を担当しています。
-個別にパッケージング(加工)が必要なのはどんな商品ですか?
徳富/まずは「カートン」と呼ばれる専用箱が必要な商品ですね。カートンは組み立てられた状態で納品されるわけではないので、手作業で組み立てて1つ1つ商品を入れ込む必要があるんです。
代表的な商品でいうと、金銀しろの3本入りギフトセットや桐箱にはいった「百」、専用カートンに入っている「HAKUTAKE Limited.」、「KOMORIUTA」、「待宵」など、プレミアムな商品が多いとおもいます。
また、全てではないんですけど、特殊な商品の場合はラベルも私たちの部署で1枚1枚手貼りしてるんですよ。
徳富/次は、海外輸出用の製品ですね。現在うちの会社では全世界27の国と地域に商品を輸出しているんですが、輸出国ごとの資材を間違えないようにかなり気を遣います。
徳富/最後は、季節ごとに小売店様で販売されるイベント用商品です。主に営業の方からお話をいただくんですけど、小売店様がバレンタインデーや各種フェアなどで販売する特別商品も私たちが個別包装をしたり、シールを貼ったりしています。
加工業務の難しさとやりがい
-かなり繊細な業務ですね。生まれつき不器用な自分にはちょっと無理かもしれない…
徳富/最初は難しいかもしれませんけど、慣れだと思いますよ。毎日続けていれば徐々にですけど、出来るようになってきます。
-ちなみに徳富さんが考えるこの仕事の「難しさ」ってなんですか?
徳富/うーん、なんだろう。あえて言うとしたら「事前にスケジュールが読めない」ってことじゃないですかね。いきなり海外輸出用の注文が大量に入ったと思ったら、イベント商品も同時に注文が!みたいなことも多いんです。慣れないうちはパニックになったこともありました。
だからこそ私たちの仕事には即座の判断が求められますし、その判断が1番重要なんです。
-「即座の判断」ですか?
徳富/はい。全く種類の異なる注文が大量かつ複数入ってきた時は、毎日変わるメンバーのローテーションや納期、そして仕事の難易度を踏まえて、どの業務からはじめるべきか優先順位を立てます。ここで間違えてしまうと全ての仕事が止まってしまう可能性があるので、この判断はかなり大事です。
-作業前から勝負は始まっている感じですね…。重圧も大きそうですが、徳富さんにとってこの仕事の「やりがい」ってどんなところでしょうか?
徳富/さっきの「難しさ」の裏返しにもなるんですけど、私そういう毎日やることが変化する仕事が大好きなんですよね。正確にいうと、難しい注文を臨機応変にクリア出来たときに格別に嬉しくなるんですよ。
なので、難しい注文が来るほど燃えます。
「ああ、難しいのきたなあ」っていう不安な自分と「絶対にやってやるぞ」って燃えてる自分が2人いるイメージですね。
-もしかして、結構な負けず嫌いですか?
徳富/特別スポーツとかやってた訳ではないんですけど、自分はかなりの負けず嫌いだと思います。子供の頃はじゃんけんで負けるのも嫌でしたから。
あ、そうだ!もう1つ「やりがい」という意味でいうと、お店に自分が加工した商品が並んでいたり、その商品を手にとって頂いたりするのを見るのも嬉しいですね。
思わず、「その商品加工したの、私!」ってなります(笑)。
大事にしている「仕事の流儀」とは
-徳富さんはパッケージングのリーダーをされていますが、日々意識していることなどはありますか?
徳富/私だけ加工業務が固定で、他のメンバーにやり方を教えたり、業務を取りまとめたりすることが多いだけなので「リーダー」とは少し違うかもしれないですね。それでも、日頃大事にしていることを挙げるとすれば、「整理整頓」と「チームで仕事をする」になるかもしれません。
-「整理整頓」ですか?意外とシンプルなんですね
徳富/商品や加工の種類が多岐にわたるので、自然と在庫している資材の種類も多くなります。さっき「判断」が重要だと話しましたけど、せっかくいい判断が出来たとしても、資材を探すのに時間がかかるとすぐに作業に移れないので意味がないんです。
整理整頓というと堅く聞こえますけど「決まったものを決まった場所に片付ける」、「常に作業場を清潔に保つ」。これだけでかなりスムーズに作業に移ることが出来ます。
-もう1つの「チームで仕事をする」とは、どういった意味合いですか?
徳富/製造3課の人数は20名弱ですが、加工業務にはその中から毎回4~5名にローテーションで来てもらっています。だから、加工メンバーは毎回バラバラなんですよ。そんな日々メンバーが変わる環境で成果を出すには、いいチームを作ることが必須条件なんです。
-なるほど。具体的にはどんなことを意識しているんでしょうか
徳富/まず、基本的に指示ではなく「お願い」をすることを意識しています。自分だったらどんな人の下で働きたいかと考えた時に、やっぱり上から偉そうに指示する人の下では絶対に働きたくないですからね。
指示ではなくお願いをすることで、自然と「この人の頼みなら聞いてあげよう」と思ってもらえるような関係をつくれたらっていつも考えてます。
徳富/もう一つは、メンバーによって仕事の内容を変えないことですね。メンバーには、加工の仕事が得意な人もいれば苦手な人もいます。だから、仕事が溜まっているときなんかは加工が得意な人に難しい作業を任せたくなることもあるんです。
でも、それをやっちゃうと加工が苦手な人は永遠に上手にならない。結果として、チームで効率よく作業する力が落ちてしまうんです。なので、どんなに不慣れなメンバーが来てもベテランと同じ仕事を任せることにしてます。
一見非効率に見えても、長い目で見るとそっちの方が効率的だと思うんですよね。
-チームがいい雰囲気になってきたと実感できる瞬間はありますか
徳富/いい雰囲気というか、個人的に嬉しいなあと思う瞬間は他の仕事の合間に「いま手が空いてるんだけど、何か出来ることない?」みたいに声をかけてくれるときですね。どの現場も忙しいはずなのに、積極的に加工場に来てくれるみんなの優しさには本当に感激してしまいます。
徳富冴希の「こだわりの道具」
-徳富さんがプロとして大事にしている「こだわりの道具」を持ってきてもらいましたが、これは「ヘルメット」ですよ…ね?
徳富/あっ、今あきらかに「可愛くないな」って顔しましたね!でも、これは私の仕事への姿勢を変えてくれた大切なヘルメットなんです。実は昔から私はあまりチャレンジするタイプではなくて、仕事に必要なフォークリフトの免許取得もなんとなく先延ばしにしていたんですよ。
ちょうどそんな時期、私が尊敬する年次が20年上の女性の先輩が資材管理の部署に配置転換になったんですね。
でも、その先輩はフォークリフトの免許を持ってなかったんです。フォークリフトが必要な作業のたびに運転できる人に頼みに行かなければいけないので、一時期すごく辛そうにされていたのを覚えてます。
そんな、ある日のことでした。その先輩がおもむろに私の所へ来て、目を輝かせながら明るく声をかけてきたんです。
「徳ちゃん、一緒にリフトの免許取りに
行きませんか!」
困難な状況でもあくまで前向きに仕事と向き合おうとする先輩の姿を見て、思いました。
「自分より20年上の先輩が目を輝かせてチャレンジしようとしているのに、私は今まで何をしてたんだろう」って。
そこから先輩と一緒に勉強をはじめて、フォークリフトの免許を取りました。今フォークリフトを使う仕事も多いので取って良かったですし、なによりあの時挑戦する道を選んで本当に良かったなって思います。
その時、自分なりに一歩踏み出した証がこのヘルメットなんですよね。
プライベートと今後の目標について
-仕事の話が中心になりましたが、プライベートではどんなことを楽しんでますか?
徳富/基本的にインドアな人間なので、積極的に外に出ていくということは少ないです。でも、この写真見てください!最近熱帯魚にハマってるんです。一日仕事して疲れて帰っても、うちのかわいい熱帯魚たちを見てると自然と癒やされますね。昨年思い切って、自宅に90センチの水槽を買ったので、今後はどんどん整備していきたいです。
-さて、インタビューもそろそろ最後です。今後の目標などを聞かせていただけますか
徳富/目標。うーん…難しいですね。あまり具体的な目標を立てるタイプではないんですけど、今後世代が変わっても会社の役に立てる人間でありつづけたいなあとは思います。
今の仕事とメンバーが大好きですし、自社の商品も大好きなので、シンプルに自分が役に立てるならどんどん頑張りたいです。
-徳富さん、インタビューへのご協力ありがとうございました!今後のご活躍も期待しています
徳富/こちらこそありがとうございました。少しでもみんなの期待に応えられるようがんばります!