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白岳に座り、白岳を呑み、白岳愛を熱く語る水本 盛雄さんの半生はスッキリとしながらも深い味わいに溢れる、まるで白岳のようなお話ばかりだったので是非耳を傾けていただきたい

みなさんは、お酒に座りたいと思ったことはありますか?

白岳を愛して愛して愛しすぎたあまりに、飲み終わったパックをそのまま捨てるのが忍びなくて、つい椅子へと変えてしまった。

そんな無類の白岳愛を貫き続けるこの人物こそ、今回の主役・水本  盛雄さんです。

PROFILE 水本  盛雄(みずもと  もりお)
1936年(昭和11年)熊本県植木町生まれ/白岳を飲むのが日課で、86歳になった今でも白岳パック2本入りを自分で買いに出る

戦前に生まれ、昭和・平成・令和という3つの時代を駆け抜けてきた水本さん。その半生を通じて出逢った出来事やお酒、そして白岳に辿り着いて最終的に椅子を作るまでの長い物語をじっくりと掘り下げていきます。

水本さんの半生、そしてお酒との出会い

-白岳のお話の前に、まずは水本さんについて教えていただけますか

水本/僕は西南戦争でも有名な田原坂(たばるざか)近くの生まれでね。ずっと熊本に住んでたけど、19歳(昭和30年)の時に上京したの。当時は終戦から間もなくて、熊本には全く職が無かったんだね。

上京して小さな運送会社に就職したんだけど、初めて住んだのが浅草の4畳半。炊事場もトイレも共同で、二人入れば動くスペースが無いくらい狭くてさ。新婚で連れてこられた奥さんはそりゃ戸惑ったと思うよ(笑)。

水本/そこから運送の仕事で少しずつ認められてね。管理職として営業所のテコ入れを命じられたわけ。10年近く沼津名古屋の営業所を渡り歩いては、毎日のように労働組合や不良社員とケンカしてたよ(笑)。

その粘り強さが評価されたのかもね。ヤマト運輸との合併なんかも取りまとめたり、色んな修羅場を任されたもんだよ。なにやら刺激が多い毎日だったけどさ、僕にとっては青春だったかもしれないな。

大和運輸五十年史と共に

-そんな水本さんとお酒の出会いについても教えてください

水本/上京してから浅草で酒を飲むようになって、始めは焼酎だったな。今みたいに美味しい焼酎じゃなくて、梅割りとかぶどう割りにしないと飲めないような酒(笑)。当時は焼酎1杯50円、焼き鳥1本5円の時代だからね。

その後、バーに行くようになってウイスキーを覚えたね。今みたいなハイボールじゃないよ。ストレートとかダブルとかね。これがまあ、効くんだ!

それから少しずつ日本酒を飲むようになったかな。初めて白岳に出会ったのは焼酎ブームが始まった僕が50代の頃だったと思う。

水本流・白岳のたしなみ方

-水本さんは、白岳を飲む時のこだわりってお持ちですか

水本/特にこだわりって程でも無いけど、買う時は絶対2本入りパック。毎回2本は買っとかないと、いつの間にか無くなっちゃってるから(笑)。

そして、これがいつも白岳を飲んでるマイグラス

水本/下の部分が少し細くなってるでしょ。このグラスの半分より少し上まで白岳を注ぐと、いい具合に5:5の割合になるの。

それから、白岳を割る水がこれね。

水本/これは南阿蘇で湧いてる天然炭酸水を娘たちに汲んでもらって一度沸かした特製の水なんだけど、この水が本当に格別。これじゃないと、美味い水割りが出来ないんだよ。

あと、これは個人的なこだわりだけど氷は入れないね。僕は酒が薄まるのが、あんまり好きじゃないから。

いよいよ準備が完了したら、目の前のお酒に集中して…

グッといく!

水本/この時、白岳の味をどう感じるかで自分の体調を判断するわけだ。

飲んでみていつもより体調が悪いようであれば2杯目は薄めに作るし、すこぶる体調が良ければ少しだけ濃い目に作ってみたりね。おかげさまで、今では白岳1滴単位で味の違いがわかるようになってるよ(笑)。

-滅茶苦茶こだわってるじゃないですか!それにしても、なんでこんなに白岳にハマっていただいているんですか

水本/35歳で熊本に帰ってからガソリンスタンドを経営してきたけど、仕事でも工夫新しい方法を考えたりするのが大好きでね。どうしたら白岳をもっと美味しく飲めるだろうと突き詰めたら今の形になってたかな。

僕は白岳について「熱しやすく、醒めやすい酒」なんてよく例えるんだよ。白岳ほど美味しく酔えて後に残らない酒は無いと思うね。

前は家で月1回飲み会を開いてたんだけど、「俺はウイスキーしか飲まん」っていう友達にあの手この手で白岳飲ませてたら、今では白岳しか飲まないようになったからね(笑)。やっぱり美味いんだよ、白岳は。

「白岳の椅子」が生まれた背景

-さて、今日の本題です。なんで白岳パックで椅子を作ろうと思ったんですか

水本/社員さんならわかると思うけど、白岳パックのデザインって同じようで少しずつ変わってんだよ。僕は凝り性だから飲むだけじゃなくて、パックに書いてある内容をまじまじと眺めるのも好きなんだな。

今は書いてないけど、ある時「白岳パックには再生可能な良い紙を使ってる」みたいな文言を見つけてね。そんなに良い紙なら、何かに使ってあげないともったいないと感じたのがきっかけだったと思う。

水本/そんな事考えてたら、ある時ヤクルトレディの子が置いていった冊子にたまたま「牛乳パックを使ったイスの作り方」ていう記事が載ってて。記事を読んだ瞬間、これなら白岳パックでも出来るって思ったね。

早速、記事通りに作ってみたけど最初は上手く出来なくてさ

昔から器用で通ってたもんだから、本当に悔しくてね。その子を通じて、ヤクルト本社まで詳しい作り方を問い合わせてもらったの

水本/そしたら、この三角形のパーツの作り方が悪かったって事がわかった。このパーツは面が3つだから1面切り落としてたんだけど、余った1面は内側に入れ込まなければいけなかったんだね。

それがわかってから椅子作りが軌道に乗ってきて、改良もかなり重ねたよ。

中に新聞紙を入れて強度を上げたり、木工用ボンドロープの間に塗り込むことで連結を強くしたり、まあ色んな事を試したな。

水本/ちなみに、この椅子を作るには白岳パックが24本必要なんだよ。うちは家族で白岳を飲んで、24本分集まるのに大体4ヶ月くらいかかるかな。

でもさ、「あと何パックで椅子が出来るなあ」なんて思いながら白岳を飲むのも楽しいんだよ。だから、焦らずにゆっくりゆっくり椅子を作っていければいいんじゃないかなって思ってる。

さっき白岳しか飲まなくなったっていう友達の話をしたけど、その友達も「俺の椅子だ」とか言ってこの椅子にしか座ってくれなくってさ(笑)。

そんな風に少しでも誰かが喜んでくれるなら、これからも白岳を使って椅子を作っていきたいと思っちゃうよね。

やっぱり、白岳が好き

-水本さん、取材のお礼に「しろ」をお持ちしたのでぜひ飲んでください!

水本/おお…「しろ」か!これは嬉しいなあ。

昔は白岳じゃなくてしろばっかり飲んでたんだよ。実際、味もしろのほうが好きだったしね。だけど、慣れって怖いね。毎日白岳を飲んでるもんだから体がすっかり白岳に慣れちゃったもんな。

やっぱり自分にとって、白岳は美味しいだけの酒じゃないんだね。毎日飲んでるから、もう家族みたいな酒なんだ。これからも出来る限り白岳を飲み続けていきたいと思ってるよ。

-白岳の大ファンとして、最後に何か伝えたいことはありますか

水本/僕は白岳のコマーシャルとかも昔からよく見てきた。白岳は自分の造っている商品にとても自信を持っていて、素朴で飾らない広告からもその自信がひしひしと伝わってくるのがいいよね。

なんか一生懸命って感じがいいんだよ。金儲けのために商売してるんじゃないって姿勢がこっちにまで伝わってきてね。思わず嬉しくなるんだよな。

だから、白岳にはこれからも心のこもった商品を作り続けてほしい。僕も変わらずに白岳を飲み続けるから、よろしく頼むよ。

-水本さん、本日はありがとうございました!

水本/あれ、もう帰っちゃうの。もっとゆっくりしていけばいいのに。

まあ、まだまだ話足りないからまた遊びに来てよ。今度は白岳でもやりながら、たっぷり話そうや。

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