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わずか一年でフォロワー5万人を突破したX(Twitter)の取り組みを初公開!挑戦の全貌と結果を一気にまとめてみた
2023年10月15日ー
白岳しろのX(Twitter)は一年にわたって追いかけた「フォロワー5万人」という目標を達成しました。
【ご報告】このたび昨年12月から目指していた「フォロワー5万人」という目標を見事達成いたしました!これまで一生懸命取り組んできた達成感をいま白岳で流し込んでおります。
— 白岳しろ【公式】 (@hakutake46) October 15, 2023
フォロワーの皆さま、キャンペーンにご協力いただいた企業様、本当にありがとうございましたm(_ _)m。#フォロワー5万人達成 pic.twitter.com/y5rO59sBWp
この挑戦に踏み切った2022年12月時点でのフォロワーは約1万人。
私の場合、家での晩酌中に仕事のアイデアが出てくることが多いのですが、1年間でフォロワー数を5倍にするという突拍子もない目標もいつもと同じく自宅で米焼酎を飲んでいる瞬間に生まれたのです。
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そして、お酒の勢いを借りて設定したこの目標から逃げ出さないためにも、年始のnoteでも大々的に発表して社内外に達成をコミットしてきました。
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今回の記事はそんな達成の喜びに浸ることが目的ではなく、あくまで冷静に施策のきっかけや結果を振り返りながら、同じ様な取り組みを考えている企業様に一つの事例を提供できればと思って書きました。
出来るだけ当時の時系列に沿ってお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
noteの「フォロワー問題」
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そもそも、当社がX(Twitter)のフォロワーを増やそうと思ったきっかけはそれまで書き続けていたnoteにありました。
「記事内容は良いから、もっと多くの読者に届ける事を意識してみたら?」というアドバイスを上司から受けていたこともあり、note読者をいかにして増やすのかは自分にとっても大きな課題だったのです。
ただ、noteのフォロワーって中々増えてくれないんですよね…。
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私も含めてnoteユーザーは自身の興味関心をベースに記事を選び、“このアカウントは面白い“と判断した場合にフォローをする傾向があります。
つまり、noteでフォローしてもらうためには「信用」が何よりも大事で、時間をかけて良い記事を積み重ねていくことが一番の近道。それ以外に特効薬は存在しないというのが個人的な印象です。
そんな中、即効性のあるチャネルとして注目したのがX(Twitter)でした。
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Xには企業の公式アカウントを気軽にフォローをする文化があり、非公式な情報発信を楽しみにしているユーザーも多いことから、フォローが記事への流入へと直接的につながる効果を期待したのです。
そして何と言ってもXは拡散性が非常に高いので、フォロワーが増えるごとに記事が爆発的に広がる可能性を秘めている点も大きな魅力でした。
その上で、あくまで私見ですがnoteとXの違いはこんな感じだと思います。
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ご覧の通り、noteとXはフォローの軸やコンテンツの特徴に加えて、記事を読んでくれるユーザーの属性も異なるんですね。
だからこそ、この違いを活かして今回の挑戦で短期の集客が期待できるXの母集団を強化していきながら、長い期間をかけてnoteのフォロワー数を伸ばす2段構えの体制でnote全体の読者を増やしていくことにしたのです。
大きな目標を達成するために
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とはいえ、1年間でフォロワーを4万人増やすのは並大抵ではありません。
この高いハードルを超えるために何かしらの施策が必要だと考えた私は、2つの基本思想をベースに企画を設計していきました。
企画のベースとなった基本思想
・「白岳しろらしさ」を全面に打ち出す
・単発型ではなく、積み上げ型の企画で戦う
白岳しろは美味しい食事や輝かしい個性の隣にいることで最も輝く食中酒なのでその精神を企画にも反映すること。そして、時間を掛けて大きな目標を少しずつ登っていく漸進的なプロセスを大事にすること。
こうした2つのこだわりを煮詰めた末に完成した企画がこちらです。
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12ヶ月連続コラボキャンペーンー
Xでよく開催されているフォロー&リポスト型のキャンペーンですが、12ヶ月連続で異なる食品メーカー様とタッグを組んで、美味しい料理やお菓子と米焼酎のペアリングでフォロワーを魅きつけていくという狙いです。
ちなみに当社がブランドをお借りする代わりにバナー作成やプレゼント発送などのキャンペーン運営業務を担当し、コラボ先の企業様は商品提供のみでスムーズにご参画いただけるような枠組みを意識しました。
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また、当社が今回初めて挑戦に踏み切ったのがXの広告運用です。
キャンペーンツイートに広告をつけて、予めインプレッション・エンゲージメント・予算消化率・CPF(ユーザー1人あたりの獲得単価)などのKPIを設定し、毎週チームでモニタリングをしていくことに。
また、せっかく各企業様に自慢の商品をご提供いただくので、純粋にその良さをXのユーザーに届けたいというも想いもありました。
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こうして様々な企業様と12ヶ月連続でコラボレーションしてフォロワー5万人の突破を目指すプロジェクトがスタート。
ここからは実際の運用を見ていただきながら、運用上大変だったポイントや意外な気付きについて解説していきたいと思います。
スタートダッシュと金色のバッジ
12月/湖池屋様
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1月/ミツカン様
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当社のパートナー企業様が一生懸命動いていただいたおかげで、この日本を代表する2社とのコラボが実現しました。
ちなみにキャンペーンの打診をしてOKだった場合は1社ごとに下記のような資料を作成してアポイントを臨み、先方の希望をヒアリングした上でプレゼント内容やコンセプトをすり合わせていきます。
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バナーなどの準備期間を考えて最低でも1ヶ月前にはアポイントを完了できるスケジュールを組み、「お酒とのコラボNG」などの個別規定の有無などを事前確認してキャンペーンに望んでいくんです。
そして、なんとしてもスタートダッシュを決めたい想いが通じたのか、湖池屋様・ミツカン様とのキャンペーンはいきなりの大躍進を遂げました。
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なんと開始2ヶ月で16,078名のフォロワーを獲得し、プロジェクトに勢いがついた最高の滑り出しに。あと、たまたまこの時期にXの広告に出稿をしていこととで、ある日突然公式バッジ(金色)が付与されます。
スタートダッシュの興奮と金色バッジの高揚感にチームの雰囲気も最高潮で「イーロン・マスクさん、ありがとう!」と無邪気に喜んでいました。
数カ月後、思わぬしっぺ返しを受けるとも知らずに…。
地元・熊本の3連続コラボ
2月/木村のあられ様
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3月/味千ラーメン(重光産業)様
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4月/お菓子の香梅様
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こうしたビッグウェーブの勢いに乗ったキャンペーンは、地元・熊本を代表する有名企業様との3ヶ月連続コラボに突入します。
この頃からフォローも徐々に落ち着いてきて、SNS広告が成果を左右するフェーズに移ってきました。ほぼ毎時間Xの画面に張り付いて、フォローのペースを見ながら運用について議論し始めたのがこの時期です。
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広告運用のパートナー(先生)からWEB広告における「最適化」の意味合いや色々なテクニックを教えてもらいながら、二人三脚で毎日進捗をチェックする体制が徐々に出来上がっていきました。
そんな日々のやり取りの甲斐もあって、熊本の食で埋め尽くした3ヶ月の結果がこのような形で駆け上がっていきます。
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残り6回のキャンペーンを残して目標までの人数はちょうど16,500人。
まだ全然油断は出来ない段階ですが、当初は遥か遠くに見えていた5万人という景色がうっすらと見えたような気がしたことを覚えています。
目標達成が見えてきた!?
5月/デルモンテ様
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6月/ふくや様
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7月/UHA味覚糖様
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しろトマというカクテルを一緒になってPRし続けているデルモンテ様、福岡の県民食の一つ明太子の老舗メーカーふくや様、そして個性的な大ヒット商品を生み続ける飴菓子の老舗・UHA味覚糖様の登場です。
この時期にコラボ企業様からも少しずつ期待いただけるようになり、ふくや様からは新商品「めんビーフハッシュ」のPRも兼ねてプレゼント商品をこのキャンペーンに託していただきました。
中の人Kです!私的には「ロアッソ熊本さんの」という言葉が真っ先に出てくる「白岳しろ」の高橋酒造さんとのコラボキャンペーン実施中です。 #白岳しろ #白岳KAORU と、おなじみ #ごはんとまらんらん #めんチリコンカン や新商品 #めんビーフハッシュ が当たります!
— 株式会社ふくや (@fukuya_mentai) June 1, 2023
詳しくはRTの画像をご確認ください https://t.co/DSP2yfuWrb
また、UHA味覚糖様からも「実際に試食をして米焼酎に合うお菓子を選定して欲しい」という宿題をいただき、その試食の様子をnoteで発信してみたところかなりの人気記事となったのです。
そして、このコラボレーションを機にデルモンテ様との関係も深まり、「リコピンリッチの日」にはしろトマをテーマにしたnoteも書きました。
当初はnoteの読者を増やす目的で始まったXのキャンペーンが自然とnoteに還元され、そのいい流れがフォロワー数にも如実に反映されていきます。
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キャンペーン4回を残して、目標まであと5,108人。
「これまでのペースならクリアは確実」という楽観的な見方がチームに生まれ始めていた中、崩壊の足音はもうそこまでやってきていたのです。
ゲームのルールが変わった瞬間…
8月/セイカ食品様
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9月/ダイショー様
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8月の猛暑に冷えた南国白くま(セイカ食品様)、食欲の秋が始まる9月にダイショー様の人気調味料セット。いま振り返っても、ゴール目前の布陣としては完璧すぎる2社にご参加いただいたと思っています。
しかし…。
8月の上旬から肝心のフォロー通知が一切鳴らなくなり、私は底知れぬ恐怖を感じて思わず広告パートナーに状況確認を依頼しました。
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そして、この状況を精査したパートナーから衝撃の一言が飛び出しました。
「今まであったはずの広告が無くなってるんです…。」
そうなんです。それまで私たちが全幅の信頼を寄せていた「フォロワー獲得広告」が8月11日に急遽運用を終了していたのでした。
突然のXの気まぐれ…。拠り所を無くして一瞬目の前が真っ暗になりましたが、パートナーと一緒に新たな広告手法を一つずつ実験していきました。
しかし、何度試行錯誤を繰り返しても、結局のところ有効な広告手法を発見することは出来ず8月、9月の結果はこのようになります。
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この時期にフォロワーの増加数より日々の離脱ペースが増えるようになり、ここまで追いかけてきた5万人という目標が達成できないのではという不安感に押し潰されそうになります。
チームに何ともいえない重い空気が広がる中でも時間は残酷に過ぎて、あっという間に勝負の10月とキャンペーン最後の11月を迎えました。
人事を尽くして天命を待つ
10月/ヨックモック様
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11月/キッコーマン様
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10月はnoteをきっかけに交流が始まってコラボ記事でお互いの商品のペアリングもしたヨックモック様。そしてラストの11月は寒い時期にピッタリの絶品鍋つゆを取り揃えたキッコーマン様です。
この直前まで「目標に届かなかったらどうしよう…」と悪いことばかり脳内でループしていましたが、久しぶりにヨックモック様とご一緒する中で少しずつ気持ちが前向きに変化してきました。
ヨックモック様のクリエイティブへのこだわりや自社商品への愛に触れて、自分もまず目の前の仕事に集中しようと腹をくくれたんですよね。
そして、2023年の9月末に発売した新商品「シス デリス」を翌10月のキャンペーンに快くご提供いただき、当社Xはこのヨックモック様と一緒に開始から11ヶ月で目標5万フォロワーのゴールテープ走り抜けたのでした。
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この勢いはキッコーマン様とのコラボにも引き継がれ、多くの方からの応募をもって11月末に全キャンペーンが終了。
1年間に及ぶフォロワー拡大キャンペーンの最終結果がこちらになります。
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コラボレーションしていただいた企業様、関係各所に交渉していただいた当社のパートナー企業様、そして当社社員の協力が無ければ絶対に達成することのできなかった5万人という数字です。
ご協力いただいた関係者の皆様、本当にありがとうございました。
キャンペーンを終えて
ここまで当社が辿った長いXの道のりをご覧いただきましたが、最後はこの施策を通じて起こった変化や気づきについて簡単に総括しています。
①note読者は増加したのか
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これはキャンペーン期間中(2022年12月~2023年11月)のXのフォロワー数とX経由のnote PV数をグラフにしたものです。
Xのフォロワー数は右肩上がりに伸びている一方で、X経由のPVは一旦伸びてからまた落ち着いています。まだ結論を出すのは早いですが、「Xのフォロワー増=note読者増」の因果関係はまだこの時点で観測出来ていません。
ただ、こうした貴重なデータを得られただけでも一歩前進。今後もnoteの読者増と結びつきの深い指標を探していきます。
②Xの変化と振り返り
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この記事を書いている時点で、Xの仕様やアナリティクスの変化によって正確なデータ分析が出来ない状況です。ただ、あくまで体感値ですが、フォロワーが増えるごとにツイートのインプレッションは確実に向上しました。
懸賞アカウントの方々は普段のツイートに対してもアクション率が高く、今では情報の拡散に欠かせない存在です。ただ、その上で今後も同じ活動を続けるかと問われると確実に「NO」と答えます。
というのも、前出した「フォロワー獲得広告」が廃止されてからはCPF(ユーザー1人あたりの獲得単価)が2倍近くまで高騰したからです。
今後Xの運営がどのように変化していくのかはわかりませんが、現在の状況が続くのであればフォロワー獲得目的のX広告は一旦控える方向で進んでいくのではないかというのが当社の率直な感想です
最後に‐1年間走り抜けて感じたこと‐
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1年間色々なことがありましたが、チームで1年間取り組んだプロジェクトが終わって、いま一番感じているのが白岳しろというブランドが積み上げてきた信頼の大きさです。
日本を代表する企業様からキャンペーンにご参画いただけたのも当社を信じて力を貸してくださった関係先やパートナー様の協力があってこそで、もし自分一人だったら何も出来ていなかったと思います。
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今回1年間でフォロワー5万人という目標に挑戦してきましたが、その取り組みの中で改めて痛感したのが自社が120年以上コツコツと大きくしてきた「信頼」という見えない財産の大切さ。
そして、そんな自社のかけがえのない強さを感じたからこそ、これからは先頭に立ってそのブランドを大きくしながら、真っ直ぐに信じていただける全てのお客様に価値を返していきたいと感じたいい機会にもなりました。
これからもそんな見えないブランドの物語をこのnoteでかたちにしていきますので、ぜひこれからもご期待ください!