米焼酎は長い旅路の果てに、今宵の美食と恋をする/麻布十番「可不可 KAFUKA TOKYO」ペアリングパーティレポート
白岳しろはいま、運命の相手を求めて日本中へ旅に出ようとしています。
美味しい料理とお酒を組み合わせて至高の味を引き出すペアリングの世界。どんな食材とも相性の良い米焼酎の更なる可能性を探求するため、まだ見ぬ美食と出会いに地元・熊本から新たな一歩を踏み出したのです。
そして今宵、旅の始まりに選んだ記念すべき場所がこちら。
東京・麻布十番「可不可 KAFUKA TOKYO(カフカ トウキョウ)」
オープン当初から国内の厳選食材にこだわり続けてきた東京でも指折りの名店で、宮下 大輔シェフが手掛ける創作和食と国産酒のペアリングはこれまで多くの食通たちを唸らせてきました。
今回、そんな料理とお酒の妙を知り尽くした可不可 KAFUKA TOKYOと120年以上本格米焼酎を造ってきた高橋酒造のコラボレーションが実現。
白岳の米焼酎・リキュール・クラフトジンに合わせて、熊本の食材を使った可不可特製のペアリングメニューをゲストに振る舞っていきます。
果たして、私たちの故郷・人吉球磨から1200km以上も離れたここ東京で白岳の米焼酎は受け入れてもらえるのでしょうか。
この記事では当社の記念日「しろの日(4月6日)」の前夜祭として開催したペアリングパーティの様子をお伝えしていきます。
選りすぐりの食材と料理人たち
この日、イベントに来場するゲストの人数は20名以上。
目まぐるしく切り替わる料理とお酒を万全の状態でサーブするため、お店のスタッフに加えて各界を代表するシェフたちが助っ人として集結しました。
また、気になるペアリングメニューはこの日のために熊本から取り寄せた食材で彩る一夜限りのスペシャルコースです。
からし蓮根や馬刺しといった熊本の郷土料理はもちろん、天草産の鮮魚など本来は地元でしか食べられない地物の数々。
その一つひとつが料理人たちの手によって美しい料理へと仕上げられます。
料理の仕込みも佳境に迫る中、宮下シェフが一つひとつの工程をチェックし始めると厨房の空気も少しずつ引き締まり始めました。
そんな張り詰めた空気の中、ふと時計を眺めると開始時刻の10分前。
そろそろ今夜のイベントを楽しみにしてくれているお客様をお出迎えして、可不可の美食と米焼酎が出会う瞬間に立ち会っていきたいと思います。
オープニング~知る、学ぶ~
今回のゲストは米焼酎を飲むのが初めての方も多いので、まずは食前酒に柚子のリキュール「ゆずもん」を楽しんでいただくことに。
お酒も入って会場の雰囲気も温まったところで、パーティは宮下シェフのご挨拶からスタートしました。
料理のコンセプトや米焼酎とペアリングしたきっかけを柔らかな語り口でお話いただき、普段から可不可 KAFUKA TOKYOに通うお客様たちをそのストーリーで惹きつけていきます。
続いて、イベントは熊本出身の放送作家・小山 薫堂さんと当社代表 高橋 光宏のトーク・セッションへ。
ここは熊本で親しまれる本格米焼酎の歴史や造りを知っていただくパート。
白岳しろを造った時のエピソードや小山さんと代表の思い出も交えながら、時代と共に変化してきた米焼酎についての学びを深めていきます。
こうして会場全体の米焼酎に対する理解が進んだ所でいよいよペアリングは本番へ。ここからは実際に料理とお酒の組み合わせを全身で受け止めながら、五感を使ってその味わいに酔いしれていきます。
ペアリング~感じて、味わう~
まずコースの先鋒として登場したのは先付けの「ワタリガニの茶碗蒸し」。
柔らかな蟹の風味とほんのり香る出汁の淡い味わいをしっかり感じていただくために、お酒は白岳しろの水割りを用意しました。
先付け/ワタリガニの茶碗蒸し×白岳しろ(水割り)
上品な茶碗蒸しの余韻に浸っていると、続いて運ばれてきたのが熊本名物の馬刺しとからし蓮根をアレンジした前菜2種。
しろの飲み方は馬肉のコクや辛子の味に負けないロックを選びます。
前菜/馬刺しのタルタル&からし蓮根 天ぷら×白岳しろ(ロック)
熊本で食べ慣れているはずのからし蓮根も可不可 KAFUKA TOKYO の手にかかれば、いつもとは全く違う一皿に。
その洗練された辛味を受けて自然と白岳しろも進みます。
この辺りから「すっきりして飲みやすい」「料理の味を感じやすい」といった米焼酎への嬉しい感想が各テーブルで聞かれるようになりました。
ここまで一気に駆け抜けたペアリングも椀物が出てきた所で一旦小休止。天草の蛤と新もずくが運ぶ潮の香りに吹かれながら次なる料理を待ちます。
お椀/天草蛤 新もずく
一方、会場全体が可不可の美食と米焼酎の饗宴にすっかり酔いしれている間にも次々と盛り付けが進む厨房。
お酒も進みだしたパーティーの中盤になると、天草の鮮魚店から直送されたまるで宝石のような海の幸が目の前へと運ばれてきました。
鮨、造り/アオリイカ、紫雲丹、真鯛、黒鯛、地蛸×「百」
この一皿には鮨との相性を突き詰めた究極の米焼酎「百」以外には考えられないということで、百を開発した小山さん自らコルクを開けていきます。
この日はしっかりと冷やしたストレートの「百」をワイングラスで提供。
極限まで研ぎ澄ました米の香りと天草が誇る海鮮のマリアージュをしっかりと楽しんでもらうことで、当社最高級の米焼酎が誇るポテンシャルを一気に感じていただきました。
その後もペアリングは進み、ついにメインの魚料理が運ばれます。
やって来たのはこちらも天草産の黒鯛を使った炭火焼き。
この素朴な料理には世界的なバーテンダー後閑 信吾さんと共同開発した「The SG Shochu KOME」をチョイスして、その深い旨味で炭火の香ばしさに負けないペアリングを目指しました。
魚料理/黒鯛炭火焼き×The SG Shochu KOME
そして開始から2時間を迎えたパーティーの終盤、いよいよラストを迎えたペアリングメニューの盛り付けに進みます。
天草を代表する食材として有明海で穫れる新鮮な魚介と双極をなす、熊本地鶏のキング「天草大王」の登場です。
肉料理/天草大王いろいろ×金しろ
力強い味わのい天草大王には濃厚な料理との相性抜群の種の樽に漬け込んだ「金しろ」を選んで、芳醇な香りが楽しめるロックを合わせました。
主張の強い料理にも銘柄と割り方次第で変幻自在にその味わいを合わせられる本格米焼酎の真骨頂がここに極まります。
この後に鯛めしや止め椀で〆て、この日のペアリングは終了。
約3時間に渡るパーティの熱狂はコースが終わったあとも醒めることなく、人生で初めて口にした米焼酎の話題でゲスト同士が閉店間際まで盛り上がり続ける最高の一夜となりました。
旅はまだ始まったばかり
さて、今回は本格米焼酎の良さを日本中へ発信していくための旅の始まりに「可不可 KAFUKA TOKYO(カフカ トウキョウ)」とのペアリングパーティの様子をお送りしてまいりました。
イベントで改めて実感したのは、美味しい料理とお酒の組み合わせにはこんなにも素晴らしい笑顔を引き出す力があるということです。
料理やお酒を振る舞う人、そして大いに食べて飲んでくれる人たち。
ペアリングは単に食卓の上だけで出来上がるのではなく、こうした全ての人々の想いや熱量によって初めて完成することをペアリングパーティを通じて実感することができました。
これからも白岳しろはそんな美味しい料理のパートナーに選ばれるために、自ら一歩を踏み出して新たな出会いを見つけに行くつもりです
次回はみなさんの街に登場するかもしれませんので楽しみにしておいてくださいね。それではまた次の旅先でお会いしましょう!