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天気がいい日は焼酎片手にローカル線で旅に出よう!開業20周年の「肥薩おれんじ鉄道」に揺られ、最高の鉄道酒を堪能していく

興味はあるけど、自分でやるのはちょっとハードルが高い…

これまで白岳しろnoteでは、そうした思わず二の足を踏んでしまいそうなチャレンジを記事にして一つのマガジンにしてきました。

そして、このたび新たに挑戦を決意したのが「鉄道酒」です。

好きな焼酎をバッグに詰めて、列車の揺れに身を任せながらその地ならではの絶景やグルメを満喫していく…。春が来てそんな鉄道旅への衝動が抑えられなくなった私は、自然とこの場所に足が向いていました。

その名も、熊本が誇るローカル鉄道の一つ・肥薩おれんじ鉄道

熊本の八代(やつしろ)駅から鹿児島の川内(せんだい)駅までを結ぶ地域交通の要で、最近では車内限定グルメが楽しめる観光列車「おれんじ食堂」など、地元の資源を活かしたプロモーションにも力を入れています。

今回は鹿児島まで約120kmにも及ぶ肥薩おれんじ鉄道の中でも、始発の八代駅から水俣駅までの区間を旅していくことにしました。

八代駅ホーム

今年で創業20周年を迎えた肥薩おれんじ鉄道に乗って米焼酎を堪能する旅路の先には一体どんな素晴らしい出会いが待っているのか。

人生初の鉄道酒に胸を踊らせながら、さっそく出発地点へと向います!

11:57発 八代駅

鉄道旅のはじまりは、まず切符を買うところから。

今回の企画を説明すると、駅員さんが勧めてくれたのがこちらの「おれんじ1日フリー切符」。なんとこれ一枚でその日は列車乗り放題なんですね。

大人1人/2,800円

そして旅のお供には白岳、白岳しろ、白岳KAORUのミニボトルをチョイス!持ち運びしやすく、鉄道酒にはもってこいのラインナップです。

左から白岳、しろ、KAORU

そうしている間にホームには11:57発の列車が到着し、今から始まる旅に少しワクワクしながら車内へと乗り込んでいきました。

席について最初に口にする鉄道酒は、もちろん我らが白岳しろ。

持参したカップにそのまま注いで、スタートの感慨を噛み締めるようにちびりちびりと体に染み込ませていきます。ふぅ、たまらない…。

始発駅の八代を発車して約10分。心地よい列車の揺れとしろの香りに包まれながら最初の目的地に到着しました!

12:08着 日奈久温泉駅

手厚いお出迎えと共に降り立ったのが、日奈久(ひなぐ)温泉駅

肥薩おれんじ鉄道は駅員さんが本当に気さくな方ばかりで、ローカル線ならでは人情に触れられるのが最高なんです。

駅から10分ほど歩くと、俳人・種田山頭火も愛したされる名湯・日奈久温泉が見えてきます。

ここではコンビニのアイスコーヒー用カップで作ったKAORUハイボールを片手に、昔から憧れだった「食べ歩き」をしていきましょう。

さっそく日奈久の街中を歩いてみると、ある店先からいい匂いが…。

その正体は熊本名産 日奈久ちくわ専門店の「とらや」さん!

歴史ある店構えからもう美味しい雰囲気が溢れ出ちゃてますよね。

お店の方に伺うと「モッツァレラチーズちくわ揚げ」(400円)が一番人気ということなので、すかさずオーダーしてみることに。

とらやさんは注文してから店先で揚げるスタイルなんですが、ジュワッと衣が弾ける音と油の香ばしい匂いにもう我慢できなくなってきました…。

注文から5分ほどで、モッツァレラチーズちくわ揚げがついに到着!

見てください、このなんとも神々しいフォルムを…。

食べた瞬間に濃厚なモッツァレラチーズが口の中に広がって、すっきりとしたKAORUハイボールとの相性がもう抜群なんですよ!

このあともお酒を飲みながら女将さんと楽しくお話して、日奈久ちくわの美味しさと人の温かさを堪能させていただきました。

ただ、どんなに楽しくても次の時刻が待っているのが鉄道旅の宿命。

ほろ酔い気分のまま駅のホームに座り、次なる目的地への列車を待ちます。

13時29分、定刻通りに列車が到着。

日奈久温泉の楽しかった余韻に後ろ髪を引かれながらも、次なる出会いを求めて車内へと乗り込みました。

次の目的地までは40分以上あるので、この区間はゆっくりと白岳のお湯割りを楽しんでいくことにします。

ふー、沁みますねえ…。

列車で飲むお湯割りってなんでこんなに美味しいのか。春の景色とお湯割りの甘みが相まってほんのりと体が温まります。

「さて、もう一杯…」なんてお酒を手に取った瞬間に次の駅に到着。お湯割りの香りだけを車内に残して、次の駅へ足を踏み入れました。

14:10着 津奈木駅

とんがり帽子のシンプルな駅舎が可愛らしい津奈木(つなぎ)駅に到着。

この駅の近くにある舞鶴城公園という場所がお酒を楽しむにはとてもオススメという評判を聞いて、ふらりと立ち寄ってみました。

本来であれば舞鶴城公園まではロープウェイで登っていくのですが、なんとこの日は定休日だったので今回は遊歩道で山頂まで向かうことに。

結構な距離を歩いて展望台まで登ると、有明海を遠くに望むこんな絶景が。

澄み渡った青空と海のコントラストにさっきまでの疲れも吹き飛びます。

そして、この場所にやってきた真の目的は花見酒なんです!

春になると満開の桜が咲き乱れるこの場所で今年最初の桜を見上げながら、白岳しろを高らかに掲げて乾杯することに。

車内で飲むのはもちろん、その土地の美しい自然に溶け込みながらお酒を楽しむのも立派な鉄道酒なんですよね。

咲き誇る桜を眺めながらまだまだこの場所にいたかったのですが、次の列車が入ってしまう前に急ぎ足でまた津奈木の駅まで。

いよいよ、この鉄道旅の折り返し地点となる水俣駅に向かっていきます。

15:16着 水俣駅

水俣駅に到着後、駅員さんと改札前で一枚!肥薩おれんじ鉄道はどの駅に降りても本当にサービス精神に溢れた方ばかりでつい嬉しくなります。

早速辺りを散策してみると、道中にミナマータという道の駅を発見!

ちょっと小腹も空いてきたので、こちらでは3時のおやつに柑橘の産地としても有名な水俣の「湯の児海岸 レモンケーキ」と…

白岳しろで即席カクテルをつくるための、「しらぬい(デコポン)フルーツソース」を購入しました。

せっかく食べるなら景色がいい所でということで、休憩できそうな場所を探して潮の香りがする方角にゆっくりと歩いていきます。

そして歩いた末に辿り着いたのが、なんともロマンチックな「恋路島を臨む親水公園」です。

恋人の聖地としても人気を誇るスポットらしいので、今回は白岳しろをパートナーに見立てて優雅な時間を過ごしていきます。

まずは道の駅で購入したしらぬい(デコポン)のフルーツソースで即席カクテルを作ってみることに。

完全に思いつきで作ってみましたが、これが美味しかった!

濃厚なソースをしろがしっかり受け止めて、口の中でしらぬい(でこぽん)の甘みと苦みがいい具合にマッチするんです。

そしてレモンケーキも同じく絶品で、程良い甘さの中にとレモンの風味が溢れて完全に一人で幸せモードに突入してました。

こうして恋人の聖地で甘美なカクテルとスイーツを堪能したところで、帰路につくための水俣から再び八代方面へ。

ただ、この旅はまだこれで終わりではないんです。

一日の楽しかった思い出を白岳と反芻しながら、この時間にしか見れない肥薩おれんじ鉄道のとっておきの場所へ向かいます。

17:21着 上田浦

長かった鉄道旅を締めくくるのが、ここ上田浦(かみたのうら)駅。

駅の外には海と緑と鉄道が一つになったノスタルジックな光景が広がってるんですよ。

最後の目的地には、線路沿いにあるこの細い道をひたすら歩いていきます。

途中、見てるだけで懐かしさが込み上げてくるトンネルと踏切を超えて

まるで秘密基地の入口に迷い込んだかのような木々のトンネルを抜けると

そこにはガードレールの欠けた部分に腰掛けて夕日を眺めながらお酒を楽しめる特等席が登場するんです。

誰にも邪魔されない自分だけの場所。

今日出会った美味しい食事や素敵な人たちの横顔に想いを馳せて、最後は白岳KAORUの水割りで乾杯します。

その時、最高のタイミングでトンネルから川内行きの列車が。

後ろを走る音に耳を傾けながら、その日の役目を終えようとしている夕日を見つめて静かに杯を傾けました。

鉄道酒のラストを飾る風景は世界から音を切り取ったように静かな水面。

「美味い酒を飲むため、またここに来たい」

そんな想いが込み上げてきたのと同時に、最後の一口を流し込みます。

これにて半日に及ぶ鉄道旅の全行程が無事終了。

辺りもすっかり暗くなってきたので、今度こそ旅の終着点・八代駅を目指してのんびりと列車に揺られていきます。

18:49着 八代駅

さあ、約6時間ぶりに帰ってまいりました八代駅!

肥薩おれんじ鉄道の良いところはJRの駅とも連結しているので、お酒を飲んだ後でも安心して自宅まで帰れるところなんですよね。楽しかった旅の余韻に浸りながら、家路につきたいと思います。

ということで、今回は肥薩おれんじ鉄道での鉄道酒をお送りしてきました。

好きなお酒を片手にふらっと面白そうな駅に降りて、次の列車をのんびりホームで待つ。みなさんも機会があれば、そんな気ままな旅にぜひ挑戦してみてくださいね。※お酒を飲むときは周りへの配慮をお忘れなく

それではまた、次の路線でお会いしましょう!

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