見出し画像

こたつ舟でみかん片手に、しろを一杯。球磨川をゆったり下りながら人吉の絶景とお湯割りを楽しめる「梅花の渡し」がただの天国だった話

寒い…。

最近、寒すぎません?noteの取材をしようにも、こう寒いと外に出る気すら起こらない。

「あー。こたつに入って、みかんでも食べながら取材出来たらなぁ…」

寒さにかまけて無気力につぶやいていると、背中越しに声がしました。

「ありますよ…。」

声がした方向を振り向くと、そこにいたのは久保田部長

note1周年記事で、私たちに鏡開きを伝授してくれた白岳の生き字引です。

久保田/球磨川くだりを運営する観光施設HASSENBA“梅花の渡し”という遊覧船があるんですけど、冬の間だけこたつ舟になるんです。

久保田/たしか、お酒や食べ物を持ち込めたんじゃなかったかな…?行ってみたらいかがですか。本社から車で10分程度ですし。

ま、マジですか!?

こんなnoteに都合のいい流れって

まさに…

「渡りに舟」じゃないですか!

ウマいこと言うんじゃないよ

この外気とnoteネタが冷え込む中、会社から10分で行ける場所にこたつ舟降臨というまさかの神展開。

こんな絶好の機会を逃すわけにはいかないので、さっそくこたつで楽しむために白岳しろお湯割り用の熱湯を準備しました。

と、いうわけで…

今回は梅花の渡しに乗って球磨川をくだりながら、人吉の景色・こたつ・白岳しろの豪華3点セットを満喫していきたいと思います!

球磨川くだりの新名所「HASSENBA」

その日の午後、車を走らせ向かったのが人吉市の中心に位置する球磨川くだりの新拠点 HASSENBA HITOYOSHI KUMAGAWA

2020年の豪雨災害を乗り越えて翌年7月にオープンした複合施設で、もともと球磨川くだりの発船場だった建物を現代風にリニューアルした人吉球磨が誇る新たな観光名所です。

外観だけでなく、建物内もとてもオシャレ

九州産素材にこだわった熊本初上陸の人気店「九州パンケーキCAFE」や

豪雨災害の被害が特に大きかった熊本県南地域の逸品を取り揃えたセレクトショップ「HITO×KUMA STORE

球磨川を眼前に楽しめるBARなど

人吉球磨の伝統と現代のセンスを融合させたHASSENNBAは昔からの球磨川くだりファンはもちろん、県外から来る若い世代をも虜にしています。

そして、このたび私たちを笑顔で出迎えてくれたのが、この施設の予約管理から企画や広報まで幅広く担当する鍵山  航大さんです。

--鍵山さん、よろしくお願いします!梅花の渡しって、今日乗れますか?

鍵山/こちらこそよろしくお願いします。もちろんご乗船いただけますよ。

現在通常の球磨川くだり清流コースは令和4年9月に発生した台風の影響で一時休止中、ラフティングは冬季シーズンオフなので、本日は梅花の渡しのみ運行している状態です。

運休中の「球磨川くだり清流コース」

鍵山/梅花の渡しは冬季(12月~2月)限定でこたつ舟になって、簡単なご飲食であれば船上で楽しんでいただけます。

また、はっぴ編み笠もレンタル出来ますので、渡し船の雰囲気は十分に満喫していただけますよ。本日は30分程度で人吉の風景をゆっくりと味わっていただきます。

鍵山/それでは、安全のためにまず救命胴衣を着ていただきます。この中にガスが入っていて、水に浸かると自動で膨らむ仕組みなんです。

鍵山/実は、この救命胴衣も以前御社からご提供いただきました。見てください、目立つ場所に白岳しろのロゴも入っているんですよ。

--おお!まさか球磨川くだりの現場で白岳しろと遭遇するとは

鍵山/おっと、そうこうしているうちに出発5分前ですね。今日はうちの船頭がご案内しますので、乗船場までついて行ってください。

それでは、いってらっしゃい!

船頭さんの後を着いて乗船場に降りると、すでに舟は着水済み。

藤山/本日船頭を担当する藤山(ふじやま)です。よろしくお願いします。

こちらが本日乗船いただく舟になります。今日は小雨交じりなので屋根をつけていますが、晴れた日であればこんな感じですね。

晴れた日に撮影

藤山/でも、曇りや雨の日も味があっていいですよ。天候によって違った風景を楽しめるのも、梅花の渡しならではの魅力ですから。

それでは、乗船していきましょうか。

乗船すると、船内はこんな感じでした。

足元には、がっつりこたつが。

電気ではなく炭の入った火鉢で温めるのが、なんとも風流です。

藤山/お待たせしました。それでは出発です!

ついに「梅花の渡し」がスタート。ここから人吉の絶景と白岳しろを堪能していきます!

「梅花の渡し」に揺られながら

HASSENNBAを出発してしばらく進むと、左側に石垣のようなものが見えてきました。

藤山/いま見ていただいているのが、人吉城址(じょうし)ですね。

人吉球磨を700年近く統治してきた相良藩の城跡で、球磨川を天然のお堀として活用していたと言われています。実は「梅花の渡し」という名前も、相良藩の家紋梅の花だったことから来ているんですよ。

藤山/今日のような枯れた雰囲気もいいんですけど、桜や紅葉の季節もこれまた最高なんですよね。

--普段はどんなお客さんが多いんですか?

藤山/最近は、都会からのお客様が増えてきている印象ですね。

「時間を忘れてのんびりしたい」といったお声が意外と多くて、都会の喧騒を離れて非日常感を味わいたいというニーズが結構あるみたいです。

あと、昔に比べて女性お子様連れのファミリーも多くなりました。そういったお客様には舟の上から球磨川で泳ぐ魚を見て楽しんでいただいたり、こんな感じで船頭体験もオススメしてます。

藤山/さて突然ですが、ここでクイズです。

僕で船頭歴何年くらいだと思いますか?

--うーん…10年くらいですか?

藤山/正解は今年で24年目になります。これでも船頭の中では僕が一番の若手なんですよ(笑)。後継者不足も球磨川くだりの課題の一つですね。

船頭って仕事は一日に何回も出動して帰りは川の流れに逆らって漕ぐのでお客様とのやり取りはもちろん、体力も重要なんです。

藤山/そういう意味でも、若い人たちにどんどん船頭を志望してもらって、この文化を一緒に継承していけたらいいなって思ってます。

四季ごとに変わる球磨川の風景やお客様との一期一会。この仕事にしかない魅力があるから自分も船頭を続けられたので、若い世代にもその素晴らしさを伝えていきたいです。

あ、少し晴れ間が出てきましたよ。

いま屋根を外しますので、思う存分お酒を楽しんでください!

ついに実現!こたつ舟でみかんとしろ

晴れ間も差してきた絶好のタイミングで、今回の目的「こたつ舟でみかんと白岳しろ」を実現していきます!

まずは用意していた熱湯をグラスに入れて

すかさず白岳しろを注入すると

あっという間に、しろ&みかんの完成!

この流れにおけるテンションの異常な高さに、舟を漕いでいる藤山さんも苦笑を禁じえません。

さあ、みかんを剥いていきましょう。

剥いて…

もっと剥いて…

どうですか!

これが日本の冬ですよ。

お湯割りが冷めないうちに、さっそく合わせていきます!

人吉城址を前に

みかんを一口!

そして口の中に広がったみかんの香りをしろで流し込みます!

うんめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!

なにこれ!?みかんの甘さとしろのお湯割りのコクが超合う!!

しかも足元はこたつのあったかさで多幸感全開っす!

これは、うんまいわ!

お正月に実家でしか出来ないと思っていたこたつ&みかん&しろのコラボレーションがここ球磨川でまさかの爆誕。

調子に乗った私たちは、次なる仕掛けを投入しました。

こちらです!!

若干溶けていますが、某高級アイスしろのお湯割りをこたつに入りながら食べるという「これ絶対美味いやつ!」にチャレンジ!

アイスを一口食べてから~の…

しろお湯割り!

んぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

当然ながら、これは悪魔的にうんまぁぁぁぁぁぁぁぁい!

なんか、泣けてきた…。それくらい衝撃的な美味さです。。

外の冷たい気温とこたつの温かさ、アイスの冷たさとお湯割りの熱さ。

熱い冷たいとワンツーがこれでもかと幸せのパンチを繰り広げてきます。

ああ、これはすごかった。

まさに天国としか形容できない奇跡の体験をしてしまった。

ていうか…

本当に…

帰りたくない!!

とはいえ、楽しい時間には必ず終わりが来るのが世の常というもの。

我々を乗せた梅花の渡しは30分の遊覧を終え、HASSENNBAに到着です。

楽しい時間を過ごした藤山さんともここでお別れ

いやあ、こたつ舟すごかった…。

人吉が誇るヘブン、ここにありです。

そしてお酒もさることながら藤山さんのトークもかなり面白かったので、みなさんもぜひしろおつまみを持ち込んでみてください!

藤山さん、ありがとうございました!

球磨川と生きるまち

帰ってきた私たちを、改めて笑顔で迎えてくれたのは鍵山さんでした。

鍵山/おかえりなさい。かなり盛り上がってたみたいで良かったです(笑)。

HASSENNBAは球磨川という人吉球磨のかけがえのない資源を活用して地域を盛り上げようとしているので、ぜひ記事でその魅力をアピールしていただけれると嬉しいですね。

というのも、僕自身が球磨川に惹かれて移住してきた一人なんですよ。

鍵山/人吉球磨でインターンをしていた時に、暇さえあれば球磨川を眺めてました。なんというか雄大でゆっくりとしていて、見ていると心が落ち着くんですよね。球磨川って。

自分も熊本地震で被災した経験があったので、2020年の豪雨災害時もボランティアとして人吉に入ったんですけど、あれだけ大きな被害だったにも関わらず球磨川を悪くいう人って本当に一人もいなかったんです。

ここで働いているとよくわかります。人吉球磨という土地と人々にとって、どれだけ球磨川が大切なのかって。

鍵山/僕はまだ新卒で入社して日は浅いですけど、ここで働く中で「球磨川という文化を通じて地域に貢献している」という感覚が生まれてきました。

これからも自分に出来ることを探しながら人吉球磨とHASSENNBA、そして球磨川のために頑張っていきますので、またぜひ遊びに来てください!

--鍵山さん、ありがとうございました!

というわけで、今回は梅花の渡しでこたつ舟を楽しんできました。

球磨川くだり、グルメ、ショッピングとすべての要素を楽しめる人吉球磨の新たなランドマークHASSENNBA。皆さんも人吉に来られた際は、ぜひ足を運んでくださいね!

それでは、また来週!